【保育園の作り手たち】現地で食べるおいしさを子どもたちへ

日本の多くの赤ちゃんが「初めて口にする食材」って何か知っていますか?
離乳食の中でも初日はお米(おもゆ)を与えることが多いと言われています。
今回はそんな小さな頃からなじみ深い「お米」についてのお話です。

さくらさくみらいでは「食べることは生きること」と食育指針を掲げ、毎日おいしく楽しい食事を食べられることが何よりの食育だと考えています。
今回はお米の生産、精米、管理などを行っている農業生産法人 越後ファーム株式会社さん(以下、越後ファームさん)の近正社長にお話をうかがいました。なかなか聞けないお米の生産管理からおいしいお米の作り方話まで・・・聞いていると『特別な日はちょっといいお米を食べたい!』と思うかも!?

目次:
越後ファームさんとの出会い
越後ファームさんのお米のヒミツ
『おいしい』のひとことが聞きたくて

今回お話をうかがったのは…

越後ファーム代表 近正(こんしょう)様

新潟県で生まれ育ち就職で上京した際、実家で食べていたお米のおいしさに気が付く。2006年に農業生産法人越後ファーム株式会社を設立。

越後ファームさんとの出会い

越後ファームさんとさくらさくみらいの出会いは5年ほど前。おいしいお米があるとさくらさくみらいの社員が見つけてきたのが最初の出会いでした。
それまで当社では各保育園がスーパーでお米を購入し園児に提供していました。現在もコスト圧縮のため多くの保育園さんが同様の対応をしているかと思われます。
スーパーでお米を買っていたので、越後ファームさんのお米の価格を聞いた時、正直最初は高い・・・という印象でした。
しかし「新潟県奥阿賀産のコシヒカリ」を試食させていただいた時、そのおいしさに感動。「これを子どもたちに毎日食べてもらいたい!」と感じ、現在まで提供し続けていただいています。
(PRみたいになりますが・・・私も食べた瞬間感動しました!)

越後ファームさんのお米のヒミツ

まるで現地に行ったような体験ができるお米

越後ファームを立ち上げられた近正社長はもともと新潟出身で、幼少期から新潟のコシヒカリを食べて育ちました。上京し地元を離れた際に、生産元である現地で食べるお米が一番おいしいと気づかされたと話して下さいました。
その土地土地それぞれにおいしいお米はたくさんある・・・けれど首都圏ではなかなかおいしいお米がまだ流通していない。
全国にはたくさんのおいしいお米がたくさんあるのだから、食べるだけで『現地に行ったような体験ができるお米』を流通させたいと考えたそうです。

おいしいお米は生産と保管が肝!

お米のおいしさを決めるのは、『生産』と『保管』だと近正社長。

生産では、品種特性にあった土や気候に水、そして毎日の手入れが影響します。

越後ファームさんの取り扱うお米は大量生産大量消費とは逆で、小さな棚田で育てています。

通常、平野部の稲作では3,000㎡以上の田んぼが多いのですが、越後ファームさんがある新潟県奥阿賀は700㎡程度の小さな棚田が多いそう。だいたい25mプールが2個分弱程度の広さです。

小さな面積だからこそ、しっかり隅々まで農家さんの手が届く。

例えば、すこし水位が下がってきたら水をすぐに足したりと、農家さんが毎日田んぼや稲の隅々まで気をかけることができ、いつも稲が心地よく過ごせる環境を整えることができています。

山奥で手間ひまかけるからこそ、おいしいお米ができる

あえて山奥に棚田を作ることもよくあるそう。
基本川の水は使用せず湧き水や天水を使用するため、生活排水が混ざることがない点が山奥のメリット。
また、山奥の土地では、夏の日中は日差しが強く暑いため光合成がしっかりとでき、一方夜は涼しく、日中蓄えたデンプンを消費する量が少なく抑えられるとのことです。
稲も人間と一緒で寝苦しい夜は嫌いなようですね。

雪の中で冬眠するお米!?

続いてのポイントは「保管」。
越後ファームさんでは、刈り取り乾燥させたあとのお米を『雪蔵』に保管していらっしゃいます。

お米がすっぽり隠れるまで雪を入れる
夏も雪が解けないほど大きな雪蔵

この雪蔵はお米の保管に適した低温度、高湿度が保つことができ、農家さんが手塩にかけておいしく作ったお米をそのまま、もしくは収穫時以上においしさアップさせてくれるそうです。
さらに注文が入ってから精米。フレッシュな『現地にいったような体験』ができるお米を全国どこでも食べられるように工夫されています。

注文を受けてから精米するので鮮度バツグン!

おいしいお米をずっと食べられるように

おいしいお米を作るためには知識、知恵、長年の経験が必要。ただ、最近は技術を持っている農家さんはいてもその後継ぎがいない問題があるようです。
ちなみに、稲作農家さんの間ではなんと60歳はまだまだ新人、80歳でようやくベテランと言われるそうです。とても奥が深い・・・。
今おいしいと思って食べているお米も、未来永劫残る保証がないのですが・・・良いものはずっと残ってほしいですね。

『おいしい』のひとことが聞きたくて

越後ファームさんのお米の中でも、さくらさくみらいでは奥阿賀産のコシヒカリを提供しています。このお米はわき役に徹しており、肉、魚などどんなおかずにも合うお米だそうです。
たくさんのメニューがある保育園にまさにぴったりですね。

最後に越後ファームさんに『園児さんがお米を食べることでどう感じてほしいですか?』と尋ねてみました。
おいしいお米を保育園で食べることによってなんとなくでもいいから記憶に残り、子どもたちが「なんか保育園のお米っておいしいんだよね」と言ってもらえたらそれ以上のことはない。とのことでした。
越後ファームさんはお米を届けてくれるだけでなく、江戸から明治時代に行われていた収穫後の稲を脱穀する技法のひとつである千歯扱き体験を保育園でしてもらったりしています。

千歯扱き体験の様子

そのようなご縁で子どもたちがお米に興味を持ち、お米を育てている園も。さくらさくみらい柏の葉で稲作から収穫までを園内で行った様子を1冊の本にして越後ファームさんにお送りしたのですが、大切に保管していただいてました。

さくらさくみらい 柏の葉でのお米を育てる様子

毎日食べる食事だからこそ、子どもたちにはおいしく楽しい経験をしてもらいたい。私たちの想いをかなえるために支えてくれている越後ファームさんの紹介でした。
越後ファームさんのお米はパッケージも可愛く、今日はどれを食べようか選ぶ楽しみも。

パッケージもスタイリッシュ。自分用にもギフトにも。

いかがでしたか?【保育園の作り手たち】シリーズでは、今後も食だけでなく様々な領域で保育園を支えてくれている人たちを紹介していきます。

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