【保育園の作り手たち】vol.3
「木」に想いを込めて

【保育園の作り手たち】シリーズ、第3回はさくらさくみらいには欠かせない、木のぬくもりが伝わる棚や間仕切りなど保育園の家具を手掛けているフォレスト西川の髙木様にインタビュー。
今放送されているNHKの朝ドラでも話題の林業。今回は髙木様の木に対する熱い想いをお話していただきました。

子どもたちに良いものを届けたい!「想い」がつないだ出会い

――さくらさくみらいとの出会いのきっかけを教えて下さい。

髙木様:最初は保育所にも木をという気持ちで保育所事業者様へDMを発送したんです。もちろん最初はダメ元という気持ちでしたが、
ある日お伺いの電話をしたら、お話を聞きたいと西尾社長よりお声をいただきました。
その後あれよあれよと打ち合わせが決まり、2014年早宮園の家具工事が決定しました。
以降首都圏全ての園で木製家具等をご使用いただいています。

――確かに、西尾は自分の想いと合う「ビビビっときた」ものだと、かなり判断がスピーディーなところがありますね。それも、フォレスト西川様が、想いを持った製品作りをされていたからなのかなーと思います。子どもたちが毎日触れるものだからこそ、よいものを届けたい。そんな2社の想いがマッチしたのですね!

高木様:うちで扱っている木材は、この地区(西川地区※)や多摩地域を産地とする杉やヒノキが多いです。ナラなどの堅木よりも柔らかいので、ちゃんとその性質を理解して、少し丁寧にメンテナンスしてあげる必要がありますが、自然な木のぬくもりや木目の柔らかさがあるんです。
子どもたちに、そういうやさしい木の手触りを感じてほしいと思っています。

――確かに、園に行くと子どもたちがよく寝転がっていたり、そっと間仕切りを触っていたりしますよね。

高木様:そうなんです。私たちもメンテナンスで園に伺うことがあるのですが、その時の子どもの無垢な姿やストレートな反応を見られるのが嬉しいですね。先生たちからのリクエストも含めて、現場の生の声は本当に励みになります。

――さくらさくみらいをはじめ、保育園相手の仕事の中で特に気を遣う点はありますか?

髙木様:やはり子どもたちが日々過ごす場所ので、危なくないか、安全であるか、が第一です。判断に迷ったら「どちらがより危なくないか」をまず考えます。
あとは、メンテナンスに行く時は園児のお昼寝の時間や、登園の時間を避けて閉園後にするなど、保育園ならではの時間割は常に頭に入れています。

――逆に、これはやりがいがある!という点は?

髙木様:何より心が癒やされる事ですね(笑)
メンテナンスで園に行ったときは興味津々に近寄ってきたり、話しかけてくれたりするので、その子どもたちとのやり取りが楽しい時間になっています。
他にも新設園へ工事に行った時に、園児さん用の小さい設備を見るとその可愛らしさについ微笑みが…!オマルがこんなに小さいのかと!笑

地産地消の無垢の木を、未来につなぐ

――保育園で柔らかい無垢の木を使う事にどんなメリットがあると感じていますか?

髙木様:とくに杉やヒノキを使った無垢材はその手触りが優しいというだけではなくて、調湿効果(湿度を調整する効果)や吸音効果(音や衝撃を和らげる効果)があるんです。子どもたちが長い時間を過ごす保育室を、自然に居心地の良い優しい環境にしてくれると考えています。
そのぬくもりのある肌触りや自然の木目の優しさに触れ、子どもたちもとってもリラックスしてすごしてくれているな~と感じています。

――確かに、このモデルハウスの机もすごくいい手触りですね。落ち着くというか…

髙木様:塗装もいわゆるウレタン塗装のツヤツヤした感じではなく、しみこむオイル系の塗装を使って、木本来の手触りになるべく近くしています。

――そういう点でもこだわっていらっしゃるんですね。その他にフォレスト西川様がこだわっている点はどこですか?

髙木様:木材に関しては、先ほどもちょっとお話した地域材(西川材・多摩産材)を中心とした国産材を使う事です。地域材の主流である杉やヒノキは柔らかい分、割れたり縮んだりしやすいんですが、その木の性質を知ったうえで、シンプルに最大限に活かす事にこだわっています。

うちは、木材を製材所さんから仕入れて一次加工して、その先に二次・三次加工する工務店さんがいらっしゃるのですが、その過程でも地域の職人や授産施設と協力して製品を作っています。そうすることで、輸送エネルギーの負荷を抑えられたり、地域材の活用によって森林資源を循環させることで温暖化の抑制にも繋がると考えています。

工場の柱や梁も木でできています。さすが!

――昔から地域に根付いていた産業である林業を継承し、「木」を様々な形で使っていくことが、結果的に環境の保全へもつながっていくんですね。

木をもっと身近なものへ…「木育」に込めた想い

――現在「木育(もくいく)」という活動をされていますが、これはどのようなものですか?

髙木様:「木育」とは、子どもをはじめとするすべての人びとが、木とふれあい、木に学び、木と生きることを学ぶ活動です。というと、ちょっと難しそうな感じがしますが、実はこうしなければいけないという決まった形はないんです。そういえば、さくらさくみらいさんでもある園で、お散歩中に木に聴診器をあててみたという話を聞きました。すごく面白い!と思いましたね。それも立派な「木育」だと思います。
小さい頃から、「木」の良いところ・悪いところに触れ、その人の将来の様々な生活シーンにおいて、木を使うことが身近に、自然にあると感じられる感性の芽を育てたいんです。

――木のことを知るというだけでも立派な木育なんですね。

髙木様:うちでやっている活動としては、山の見学やカンナくずで木のリースを作ったり、ごく普通の木を使って木琴を作ったり多岐に渡ります。そういう活動を通して、木に触れる機会を増やして、木の良さを知ってほしいと思っています。

――それでは最後に、今後さくらさくみらいに対してこうなってほしい!などのリクエストはありますか?

髙木様:さくらさくみらい様ではほとんどの園で既にたくさんの木をご使用いただいています。
もう既に保育園自体が木の良さを伝える、情報発信基地になっていると感じています。今後さらに様々な木製品をご活用頂く中で、園児さん達やその保護者の方々またそのご親族までつながって、木を感じていただけるようなおうちのようなほいくえんであり続けていただきたいですね。

子どもたちが触らない日がない、さくらさくみらいで使っている無垢の木。
その中にも、未来への想いが込められているんですね。
改めて保育園って本当に色んな人の想いが一つになって出来ていると感じました。

今回お話をうかがったのは…

株式会社フォレスト西川 髙木様
「木」への情熱を語ってくださいました。

※看板は前身の共同組合時に製作したもの使用しています。

 

工場で発見!10月開園の新園への出荷を待つ棚たち。園で再会できる日が楽しみです!

おまけコーナー

フォレスト西川様が木育でも使われているこの木琴、よ~く見てください。
どこか普通の木琴と違いませんか?

正解は…
一番右の板が左の板より短い!でした。

普通は長いほうが低い音が出る木琴ですが、実は木の「目」の詰まり方によっても音の出方は違うんです!確かによ~く見ると右側の木は左側の木よりちょっと目が粗いようでした。

※西川地区…江戸時代から杉やヒノキなどの建材用木材の産地であった飯能市、日高市を中心とした地域。江戸から見て「西の川」から来る良質の木材の産地として、西川地区と呼ばれる。

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