さくらさくStory #1 子どもの自然なやさしさを引き出した「がおがお」さん

この記事は、2021.06.21公開の内容を最新化しております。

エイイチさんのイラスト

さくらさくみらいの保育のモットーは「子ども主体の保育」。
そう言われても、「子ども主体」ってなかなか想像がつかないですよね。
さくらさくみらいの園で、保育士さんはどんなふうにわが子に接しているんだろう?、どんなふうに、わが子の個性を見守って伸ばしてくれているんだろう?
そんな疑問と不安を解消すべく、さくらさくStoryシリーズでは、さくらさくみらいの保育の現場で見つけた、子ども主体の子育てのヒントになるエピソードをお伝えします。
SNSやTVでも活躍中のイラストレーター、エイイチさんのほっこりイラストとともにお楽しみください!

 

室内遊びの救世主「がおがお」さん

雨の日が続くと、お散歩に行くことができず、どうしてもエネルギーを発散できない子どもたち。室内遊びで元気いっぱい!時にはヒーローごっこがエキサイトしてトラブルになってしまうことも…
エネルギーを発散させてあげたい…でも、お友だち同士でぶつかってケガをしてしまうのも問題…。
だからと言って、何かあるたびに「やめなさーい!」と大声を出すのも違う気がする…
と悩んだ末に先生が考えたのが、「がおがお」でした。

 

ヒーローごっこエピソードのイラスト

「がおがお」は架空の怪獣。クラスの部屋の一番頑丈な柱壁で炎を吹いています。

いかにも強そうに、子どもたちが新聞紙で作った剣が受けやすそうな位置で、いつでも子どもたちの挑戦を待っています。

「ごっこで敵の役がいるときは、お友達じゃなくてがおがおを使ってね」と先生。
これが奏功して、子どもたちはヒーローごっこの悪役に「がおがお」を使うようになり、子どもたち同士での衝突はぐっと減りました。

さらにそれだけではなく…

 

子どもの自然なやさしさを引き出す

「ねえ、がおがおにも、なかまがいるんじゃないかな?」

いつも自分たちのクラスでみんなのエネルギーを一身に受けている「がおがお」を見て、ある子がこんな発言をしました。

「ぼく、がおがおのともだちをかく!」

そこから、子どもたちがみんな、自分なりのがおがおを描き始めたんです。
先生はそれを「がおがお」の近くに貼っていきました。
すると、そのころから少しずつ「がおがお」を攻撃する遊びの頻度も減ってきたそうです。

はじめはエネルギーの発散先として生まれた「がおがお」ですが、今では「がおがお」ファミリーとして、愛すべきクラスの仲間になっています。

がおがおさんと子どものイラスト

いかがでしたか?

やさしい子になってほしい…そう誰もが願うもの。ですが、「やさしくしなさい」と漠然とした言葉を使っても、子どもはどうしたらいいか分からないかもしれません。
そんな時、「〇〇しなさい」「〇〇しちゃダメ」と子どもの行動を指示するのではなく、ちょっとした工夫をするだけで、子どもたちは自分で考え、答えを探していくんですね。
さくらさくStoryでは今後もそんな「ちょっとした工夫」のヒントをお届けできればと思います。


さくらさくみらいの保育で大切にしていることはこちら(さくらさくみらいHP)でもご紹介しています。

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