想いを乗せて絵本を届ける「ふるさと図書」

この記事は、2022.6.6公開の内容を最新化しております。

さくらさくみらい「ふるさと図書」

子どもが生まれると、絵本に触れる機会が各段に増えますよね。
筆者もその中の一人。子どもが生後3か月の頃に自治体のブックスタート事業でいただいた絵本を皮切りに、気になる作品を購入したり、おさがりが回ってきたりと、今では結構な数の絵本が我が家の本棚を占拠中です。

絵本は、その物語や絵を通して沢山のことばを届け、想像力や集中力、好奇心といった子どもたちの様々な力を育ててくれる素晴らしいもの。

今回は、さくらさくみらいの保育園で取り組む「ふるさと図書」をご紹介します。

目次
・ふるさと図書とは
・「この世界は素敵なところ」その想いを伝える科学絵本
・思い思いに絵本と出会う、さくらさくライブラリー

ふるさと図書とは

さくらさくみらいでは定期的に日本各地の絵本作家さんにフィーチャーし、その絵本を紹介する「ふるさと図書」という取り組みをしています。

例えばちょっと遠出の電車に乗っているとき、今度の週末どこかに行こうかな?と探しているとき、「日本にもまだまだ色々なところがあるんだなぁ」と思うことはありませんか?絵本の世界でもそれは同じ。日本各地様々な場所から、様々な想いを紡いでくれる作家さんたちがたくさんいらっしゃいます。

日本各地で生まれた素敵なストーリーを、その土地の良いところと合わせて先生も子どもたち、保護者さんたちに紹介したい!そしてもっと日本の色々なところを好きになってほしい!という思いから、この「ふるさと図書」の取り組みは始められました。

「この世界は素敵なところ」その想いを伝える科学絵本

絵本作家「澤口たまみ」さん
澤口たまみさん

そんな「ふるさと図書」で今回ご紹介したのは、岩手県ご出身の澤口たまみさん。澤口さんが文を担当する絵本は、身近なところに生きている虫(昆虫に限らず、動物・赤ちゃんなどの小さな生き物たちまでも)を紹介する、いわゆる科学絵本といわれる絵本です。
「フィクションの絵本が“こころの真実”を伝えるものだとすると、科学絵本は“現実社会の真実”、その面白さ、楽しさを伝えるものなんです」と語ってくださった澤口さん。
虫はその生態を知らないと、ちょっと不気味な怖いものと思われがち。でもそのほんとうの姿を知っていくと、私たち人間と同じように個性いっぱい、力いっぱい生きていて、親しみのあるものに変わっていきます。

例えば今回取り上げさせていただいた「だんごむしのおうち」。ダンゴムシってどれも同じでつつけば丸まるものって思っていませんか?実はよ~く観察してみると、半分しか丸まらない子、なかなか起き上がれない子、いつも脱走を企てている子…本当に個性的なんです。「だんごむしのおうち」はさながら子どもたちの個性あふれる保育室のよう。そうして彼らの世界をのぞく楽しさを知っていくと、この世界がまだ知らないことがいっぱいのわくわくする世界、知ってみると面白いキラキラした世界に変わっていきます。これこそが、科学絵本のだいご味なんですって。

絵本「だんごむしのおうち」

「科学絵本はいわばこの世のガイドブック。この世界のことを何も知らずに生まれてくる子どもたちに、“この世はあなたが生きていくのに十分に素敵なところだよ”ということを伝えたい。」
と伝えてくださった澤口さん。そうして想いを込めて書いてくださった絵本を、その想いと一緒に「ふるさと図書」では届けていきます。

思い思いに絵本と出会う、さくらさくライブラリー

ふるさと図書では、これまでも糸島出身のにしはらみのりさん、金沢出身のとりごえまりさんなど、その土地で絵本作家として活動されているからこその題材の絵本を継続して紹介しています。

さくらさくみらいでは「さくらさくライブラリー」と呼ばれるスペースがあり(一部の園を除く)、ふるさと図書の絵本とともに子どもたちも自由に自分の好きな絵本を手に取ることができるようになっています。お迎えの際にほっと一息、子どもと一緒にさくらさくライブラリーでお気に入りの絵本を読んでから帰る、という保護者さんもいらっしゃるんですよ。園によってはライブラリーをプラネタリウムのようにくつろげる空間にしたり、子どもたちが絵本にアクセスしやすいよう分類シールを付けたり、様々な工夫をしています。


園見学などでさくらさくみらいにいらした際には、さくらさくみらいならではの「ふるさと図書」と、その園ならではの「さくらさくライブラリー」をぜひご覧くださいね。

さくらさくみらい「ふるさと図書」
さくらさくみらい「ふるさと図書」


さくらさくみらいの保育に興味を持たれた方は…

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