そのモヤモヤ、五月病かも?セルフケアで心を元気に!【後編】

さくらさくみらいでメンタルケア研修やカウンセリングを担当されている中里弘樹先生に心のケアを伺うシリーズ。
前編では保育士さんが直面しがちなストレスについて伺いましたが、今回の後編では「簡単セルフケア術」を紹介します。
連休明け、何かモヤモヤするけれど根本的な原因がわからないと思っていませんか?もしかしたら、気づかないうちにストレスを抱え込んでいるのかもしれません。ご紹介する簡単セルフケアで悩みの解消に一歩踏みだしてください。

目次
・お金も場所も不要な3つのリフレッシュ法
 ① 呼吸によるリフレッシュ法は続けるのがコツ
 ② 笑顔と光のイメージで脳をリフレッシュ
 ③ 暗示は、いまの自分にぴったりな言葉で
・マイナス思考は失くすより認めるのがベター
・セルフケアは、自分を守る自分だけの宝物

お金も場所も不要な3つのリフレッシュ法

よくストレスを解消するためにリフレッシュしようと言いますが、リフレッシュというのは感覚を変えるということです。中里先生がおすすめするリフレッシュ法は、①呼吸、②イメージ、③暗示の3つで、視覚や聴覚、体感覚にアプローチするものです。
「この3つの方法は、ある程度根拠があって、何よりもお金と場所が要らないのでおすすめです。」と中里先生。
リフレッシュするには、好きなことをやるのが手っ取り早く効果もありますが、時間も必要だし思うようにできない時もあるものです。また、せっかく休日にリフレッシュしたのに、夕方には、もう、ウツウツとした気分になることもあるでしょう。
そういう時にすぐ試せるし、誰でも簡単にできるものなのでぜひ試してみてください。

① 呼吸によるリフレッシュ法は続けるのがコツ

まず、【呼吸】によるリフレッシュ法を紹介します。
一度、深く、長く、息を吐き切ります。直後に脱力すれば呼吸は自然と入ってきます。できたら5分ぐらい続けてください。しっかり集中してやるのがコツ。脳に新しい酸素が行き渡り、一時的に気分がよくなる方法です。時間がたって気分がうつうつとしてきたら、またやります。この呼吸を何回かやっていると、それだけでセルフケアになり、ウツウツとした気分がひどくならないという意味でおすすめです。

編集部コメント:呼吸法についてはさくらさくみらいで実際に行っている研修をもとにした動画も公開していますので、こちらも見てみてくださいね!

② 笑顔と光のイメージで脳をリフレッシュ

2つめの【イメージ】は、視覚情報に与えるリフレッシュ法です。これまでの研究で、気分が重くなる時、脳にある扁桃体が興奮して振動することがわかっています。この興奮を収めるために、どんなイメージをするといいかを研究した人がいて、それは『光』と『笑顔』と言われています。

あらかじめ、自分が好きな『光の映像(写真や絵)』と『笑顔の映像(写真や絵)』を決めておいて、それを思い浮かべるだけ。
私がそのトレーニングを受けた時は、講師がいろいろな光と笑顔の写真を持ってきてくれて、その中で一番気に入った写真を選んでいつでも思い浮かべられるようにしました。
たとえば、朝起きて、すごく不安とか緊張がある時は、すぐにその写真を思い浮かべます。

好きだなと思う写真や絵であれば何でもかまいません。たとえば、笑顔だったら家族でも、好きな芸能人でも、アニメのキャラクターでも、お地蔵さんでもOK。自分の脳がしっかり反応してくれる顔を見つけてください。

③ 暗示は、いまの自分にぴったりな言葉で

3番目の【暗示】は言葉によるリフレッシュ法です。「私は大丈夫」と唱えるだけでも暗示効果があります。コツは自分で作った言葉、気に入った言葉を唱えること。自分にぴったり合う、落ち着けるような言葉を選んでください。
「僕はセミナーで、ちゃんとできなきゃマズイと思っている人に対して『60点でいい』とか、『今日も60点で合格』とかを唱えてもらっています。また、周りが自分のことを悪く思っていると感じている人には敢えて『嫌われてもいい、嫌われても大丈夫』『味方は自分(家族)』という言葉を唱えてもらっています。」と中里先生。
実は、ストレスの原因のひとつとして、自分のマイナス面を見るのが怖いというのがあります。だから自分の合格点をうんと下げて「朝、みんなに笑顔で挨拶できれば十分」とするのです。
これら3つのリフレッシュ法は、不調な時だけでなく、いいモチベーションを保つためにも効果的だとか。この3つを道具箱から出して上手に使ってみてください。

マイナス思考は抵抗するより認めるのがベター

不調になりそうな時が分かっているなら、その時だけの例外的な行動をとるのも効果があると中里先生は言います。
たとえば月曜日の朝に不調になりがちなら、月曜日の朝だけは何10分か早く起きるようにします。朝がダメなら逆に早く寝るのでもいいそうです。嫌なことに向きあうためのちょっと例外的な、いつもはやらないようなこと(行為)を加えることです。
「早く起きるという例外的な行動をするのがポイントです。遅く起きるより、早く起きることのほうがちょっと嫌なことかもしれませんが、結果前向きな行為であり、効果が生まれます。月曜日の朝を乗り越えて、それが1回、2回と出来ると、自己効力感という、いわゆる“私、やればできるんだ”という感覚(=成功体験)が育ちます。そして、悪循環に入らず、良循環を始めることができます。僕も組織で働いている時はあえて早く出社して、頭の中を整理してから就業に入る事をやって乗り切っていましたよ。」と経験談も交えてアドバイスしてくれました。
残念ながら、マイナスの思考を失くすのは難しく、認めるほうが楽になれるそうです。追い出すのではなく、脇に置いておき、行きたい方向を自分で決めるのです。

セルフケアは、自分を守る自分だけの宝物

紹介した、呼吸や笑顔をイメージすることや、言葉を唱えるというリフレッシュ法は地味な行動ですが、知っているのと知らないのでは大きく違いますよね。また、このようなセルフケアは、1年、2年、3年とやっていくうちにだんだん上手になるそうです。中里先生は「だからこそ、五月病などで1番苦しい1年目にこそ、セルフケアを学んでほしい。自分にあったセルフケアは自分を守る宝物になりますから。」と言います。
中里先生は、カウンセリングでよく「自分の味方でいてください」と言うと「どうすれば味方になれますか?」と聞かれるそうです。その時「あなたが、今、子どもたちに向けている感覚と同じです。子どもたちがかわいいとか、大事とか、味方になろうと思っているのと同じ気持ちを自分に向けてもいいんですよ」と答えるそうです。

24時間365日一緒にいる自分。味方であると同時に弱い自分に出会って悩んでしまうこともあります。そんな時、今回のセルフケア術で、上手にリフレッシュしてくださいね。


今回お話を伺ったのは…
中里 弘樹先生
セルフケア・ラーニング代表。
精神保健福祉士/産業カウンセラー/アサーティブトレーナー
「人間関係開発の支援」と「メンタルヘルス対策の支援」を専門とするカウンセラー、研修講師。これまで新社会人から管理職まで延べ約10,000人以上の保育者に「コミュニケーション」「信頼関係構築」「マネジメント」「メンタルヘルス」等の講義を提供してきた。現在も様々な法人に研修プログラムを提供しながら、職員の指導方法や人間関係改善、メンタルヘルス等の個別相談を担っている。


さくらさくみらいにご興味を持った方は…

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